審美歯科ってどんな治療?
顔貌の美醜に注目した最近の治療は『審美・美容歯科』とよばれています。
歯の形や色をよくしたり、特に美しさに配慮した歯科治療のことです。
これは、1990年代にロスアンゼルスの歯科医達からおこり、世界的なブームになっていきました。『審美』という耳慣れない言葉は『エステテックス』の翻訳で、『美容(コスメテックス)』と一線を画しておこうという意図で使われているようです。
一言でいうと、審美歯科治療はきちんとした基礎治療の上に、さらにより自然に美しく健康的に治す治療のことです。
当院の審美治療はセラミックをつかったものが主流で、基本的に見える部分には金属を使わず、歯と同じ白色で修復します。
・ ガラスセラミック
・ジルコニア
・ PFZ(陶材焼付けジルコニア冠)
・ PFM(陶材焼付け金属冠)
などさまざまなものがあります。
上記以外に、歯の黄ばみや着色を改善したり、歯を削らずに漂白して白くしたりする処置もあります。また、全体的な歯並びや噛み合わせを改善したり、失った歯を人工歯で補う治療なども審美治療といえます。
審美歯科治療は、患者さんの笑顔とお口の機能を取り戻すワンランク上の質の高い治療の一つだと思います。
徳永歯科クリニックでは、患者さん個人に合った美しさを引き出す治療を心がけています。
当院の審美補綴治療では審美性の高い材料を用い、強度や精密度などの機能的にも優れた補綴物を作成することを追求しています。
保険治療のレジン(プラスチック)に比べ、変色しにくい、汚れが付きにくいというメリットもあります。
保険治療の被せ物は、奥歯であれば金属冠、前歯では表面がレジン(プラスチック)の金属冠です。レジンは変色・劣化しやすく、また、金属冠は歯肉を黒くしたり、歯肉の近くに金属が見えたりすることがあります。
当院の審美治療でおもに用いる材料
・ガラスセラミック
従来のセラミックに比べ耐久性の良いセラミックです。
これは、この素材が天然歯に近い硬さであるという特徴によるものです。
また、透明性が高く天然歯に近い色合いを再現することができます。
金属アレルギーの心配がありません。
欠点
歯ぎしりや食いしばり、強い咬合力によって割れるリスクがあります。
保険適用ではありません。
費用 47,300円~99,000円
治療期間 3週間~2ヶ月 治療回数 2回~4回
・ジルコニア
高強度のため割れるリスクの少ないセラミック素材です。
特に強度を求められる大臼歯部やブリッジ、インプラントの上部構造として推奨しています。
金属アレルギーの心配がありません。
欠点
審美性は良いですが、色に限りがあります。
硬いため、咬み合わせる歯をすり減らす場合があります。
歯ぎしりや食いしばり、強い咬合力によって割れるリスクがあります。
保険適用ではありません。
費用44,000円~88,000円
治療期間 3週間~2ヶ月 治療回数 2回~4回
・PFZ(陶材焼付けジルコニア冠)
ジルコニアの表面に色付け用のセラミックを焼付けた材料です。審美性が高く、前歯部に推奨しています。
金属アレルギーの心配がありません。
欠点
チッピングするリスクがあります。
保険適用ではありません。
費用 143,000円~154,000円
治療期間 3週間~2ヶ月 治療回数 2回~4回
・PFM(陶材焼付け金属冠)
金属冠の表面に色付け用のセラミックを焼付けた材料です。審美性が高く、前歯部に推奨しています。薄くても強度があるため、セラミックと比べ歯を削る量が少ないです。
欠点
チッピングするリスクがあります。
透明感に劣ることがあります。
保険適用ではありません。
費用
治療期間 3週間~2ヶ月 治療回数 2回~4回
審美症例1(山田 三千代さん)
上の両奥歯が失われています。
下の奥歯も銀歯の中で虫歯が進行し、抜歯せざるをえない状態でした。
術後9年後
骨の足りない所には骨を造り、上下左右の奥歯にはインプラントを植立しました。
前歯はジルコニアとセラミックを使って審美的に修復しています。
サイナスリフト左右 220,000円×2本
インプラント 385,000円×8本
ジルコボンド(PFM) 143,000円×6本
メタルボンド(PFM) 132,000円×4本
ジルコニア 7,000円×1本
MTM(部分矯正) 220,000円×2本
ガラスセラミック(小臼歯) 88,000円×5本 (大臼歯)99,000円×3本
総額6,160,000円
審美症例2
【左写真】
右上の前歯が根の方から折れてしまっています。
【右写真】
小矯正(MTM)により、根を引っ張り出し、ジルコニアとセラミックを使って審美的に修復しました。
【料金】
オールセラミックス・・・132,000円(税込)
・治療の通院目的
前歯が折れたので治療がしたい
・処置内容
部分矯正・セラミック冠による補綴治療
・デメリット
歯の挺出により歯根が短くなるため、元よりは弱くなります。
・起こりうるリスク
歯の動揺・歯根破折・補綴物の破折